2008年3月4日火曜日

小口現金から始める内部統制

 毎月末になると、小口現金の実査をしていると思いますが、現金帳簿残高と数えた現金残高が合わなかったりしたことはありませんか?
 そうすると、会計監査人からは内部管理のイロハができてないと言われたり、税務署からは管理がずさんで税金を取りやすい会社と思われたりしますよね。


【現金を管理する必要性】
 では、そもそも内部統制上、現金管理をきちんとしないとならない理由は何のでしょうか?
 それは、『現金あるところにリスクあり』だからです。つまり、現金を持つことは、同時に横領や着服の不正が発生するリスクも持つことになるのだから、ちゃんと管理しなさいよということです。
 
 ゆえに、ベストな現金管理方法は
『保有しない・動かさない』ということに尽きます。つまり、
 
 「どうしたら保有する現金を必要最小限にできるのか?」 と、「どうしたら現金を動かさない仕組みができるのか?」
 
 を満たす管理を考えなくてはならないのです。  
 よくよく調べてみると、不必要なほど多額な小口現金を持っていたり、仮払金が現金精算で行われていたりと、改善すべきポイントは意外とあるものです。 そこで例えば、
 
 ・日常業務から最低これだけは必要な現金を計算して、それ以外は全て預金にしてしまう
 ・日常業務においては全て振込を利用して現金自体での取引をなくてしまう

 
 こんな管理方法をやっている会社もあると思います。
 
【現金実査の必要性】 
 さらに、内部統制の観点からは、持っている現金については『管理責任が明確になっている』 ことが必要です。 だから、会社は、(面倒くさいのですが)
 
 毎日必ず実査をして→上司に確認してもらって→上司の承認印もらう
 
 といった形で、誰がどういった管理をしているのか明確にしているのです。当然、不正を起こさせないためにも、実査は必ず複数名体制で行います。
  経営の目的はお金を稼ぐことなのですから、稼いだお金を管理することは経営の最も基本的な事項です。 まずは現金管理から管理体制の見直しをしてみてもいいかもしれませんね。

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